太陽系で一番外側を周っている海王星。あることは知っていても、どんな惑星か知らない方も多いのではないでしょうか?
海王星についてお話します。
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・海王星ってどんな惑星?
まずは海王星の基本情報からですね!
太陽からの平均距離は45億445万km、大きさは赤道半径24.764kmです。
天王星よりもさらに太陽から離れました。
地球の約4倍の大きさ!質量は地球に対して17.15倍です。それでも天王星より大きさは小さいのですが、質量は大きく太陽からこれほど離れているので表面温度は摂氏マイナス220度。
寒すぎて耐えられませんね。
主な成分は、外側がガス層、下に水・メタンなど氷のマントル層で、中心核は鉄やニッケル岩石や氷などの合金でできているといわれています。
天王星も青みがかった惑星ですが海王星も青色をしており、その青色は海王星の方が濃く強く出ています。
これは、未知の物質によるものかもしれないともいわれています。
とても美しい色をした惑星なので、一度は見てみたいものですね。
・不思議だらけの表面
海王星の表面では、風が吹いているのですがその吹き方がとても不思議です。
なんと、東西南北に時速2000kmという強さの風が吹いているのです。
こんな強風では立ってなどいられません。
また大暗斑といわれている大気中の巨大な渦が観測されました。
これは1980年代に惑星探査機ボイジャー2号が観測したのですが、木星の大赤斑と似ていて巨大な台風だといわれています。
しかし、1994年にハッブル宇宙望遠鏡で観測したときには消失していたことがわかりました。
この大暗斑がなぜ消えてしまったのかはわかりません。
これだけの巨大な大暗斑が短期間で消えてしまったことは海王星の中で起きた最大の謎として残っています。
ものすごい速さで吹いている風と消えてしまった大暗斑、海王星の表面には不思議なことが起きているのですね!
・海王星の1日と1年・気になる重力
海王星の1日や重力も気になるところですよね。
自転は地球より高速です。1日は約16時間とだいぶ短めとなっています。
そして公転期間は164年と天王星よりもだいぶ長くなりましたね。
ということは、地球が太陽の周りを1周するのに1年かかりますが、海王星は太陽の周りを1周するのに164年かかるということです。
とても時間がかかることがわかります。
また、重力ですが地球の1.15倍となります。そこまで大きな違いはないので、海王星に降り立っても地球とさほど変わらない状態ですね。
重力問題だけでみるなら、海王星に降り立つことは可能ですが寒さなど別の問題があるので人間が住むというのは難しい惑星。
綺麗な色の惑星なだけに残念ですね。
・ボイジャー2号によって発見!リングの存在
さきほども出た探査機ボイジャー2号によって1989年に発見されたものがほかにもあります。
海王星のリング(環)です。
天王星と同じく、海王星にもリングが5本存在していることを発見しました。
このリングはとても薄くて暗いのですが、名前がつけられました。
その名は、ガレ・ルベリエ・アダムス・ラッセル・アラゴ。
ラッセルは海王星の衛星トリトンを発見、アラゴはパリの天文台長です。ほかは海王星を発見した3人の名前がついています。
自分の名前が惑星のリングの名前になっているなんて、ちょっと自慢ですよね!
このリングですが、土星のリングよりも木星のリングに近いようで、宇宙に散らばっている個体の微粒子で作られています。
太陽系の惑星は、土星だけにリングがあるのではなく、木星・天王星・海王星にもリングが存在しているのですね。
ちなにみ、海王星の衛星トリトンは海王星の自転とは逆に回っています。
薄いですが大気もあり、主な成分は窒素。この窒素が主な成分の大気を持った星は、土星の衛星タイタンと地球です。
・月のない日に!天体望遠鏡は必須の海王星
海王星を観測しようとしても、簡単には見つけることができません。
なぜなら、海王星はとても暗く見つけにくい星だからです。
しかも月が出ている日は、月明かりの方が明るいのでできれば月が出ていない日を狙いましょう。
天体望遠鏡は必須です。小型の卓上用では、残念ながら海王星をみることはできません。
初心者向けの小型天体望遠鏡で見ることができますが、できれば高い倍率の天体望遠鏡がオススメです。
ほかにも、一眼レフカメラなどに望遠レンズがついていれば写真も撮れます。
明るい星を目印にして星図を頼りにたどっていくと発見できるでしょう。
青く光る神秘的な海王星を観測してみると、知らなかった世界が広がるかもしれません。
ちなみに、海王星を見つけることができれば衛星のトリトンも見ることが可能です。
同時にトリトンも発見してみるとさらに楽しくなりそうですね。
いかがでしたか?
海王星は太陽系で一番遠い惑星です。地球からも遠く離れた惑星について知らなかったことがたくさんありますし、まだまだ発見できていない事実もあるはずです。
これから科学技術が発展し、さらに新しい情報を入手できる可能性も高いのでそのときを楽しみにしておきましょう。