天王星がどんな星なのかご存知の方は少ないのではないでしょうか?
まさかこんな形で宇宙にいるとは?!
天王星についてお話します。
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・天王星ってどんな惑星?
まずは、天王星の基本情報をみてみましょう。
太陽からの平均距離は、28億7503万km、大きさは赤道半径25559kmです。
太陽からだいぶ離れてしまいました。
天王星は太陽系で7番目の場所にいて、土星の次に大きな惑星ですが質量は地球に対して14.54倍、海王星より若干小さくなっています。
天王星の特徴として、一番大きなものは自転軸が98度傾いていることです。
公転軸に対しこれだけ傾いているので、天王星は横倒しになって転がるように公転しているとなります。
これはとても面白い現象ですよね。
今までの惑星とは少し違った惑星です。
・青みがかっている天王星
天王星は青みがかっている綺麗な色をした惑星です。
天王星の構造は、他の惑星のように金属や岩石で作られていません。
水・氷やアンモニア、メタンで作られていて、この構造は太陽系の中では天王星と海王星のみです。
天王星の青色はこの構造が関係していて、水やアンモニアが赤色を吸収してしまう性質があり、青色を反射するのです。
そのため、青みがかっている惑星として存在しています。
また、液体ダイヤモンドの海があるともいわれているため、とてもロマンチックな惑星です。
大気は水素とヘリウムが主な成分で木星や土星に似ています。この大気、太陽系で最も低い温度であり-224℃!
重力は地球の約90%ほどなので、天王星にいけば体重が少し軽くなります。
体重が気になる方は、天王星で量ったら少し気が楽になるのかも・・・?
・不思議すぎる1日と1年・昼と夜
自転が早い天王星ですので、1日の長さは17時間24分で地球よりも短いです。
ただ、地球よりだいぶ外側を公転しているので太陽の周りを1周するのに84年もかかります。
地球の1年が天王星では84年とは驚きですよね。
地球人の平均寿命のようなものです。天王星だと太陽の周りを1周するだけで人間の寿命を迎えてしまうのですね。
昼と夜についても面白いことがあります。
天王星の自転軸は98度傾いているとお話しましたね。
横倒しになっているので、特定の場所は半年経たないと昼と夜が変わりません。
天王星の半年とは84年の半分、42年ということになるので42年間の昼が終わると42年後でなければ昼にならないという不思議な惑星なのです。
・宇宙望遠鏡がみた天王星のオーロラ
NASAのハッブル宇宙望遠鏡は2011年に、天王星のオーロラを観測することに成功しました。
オーロラは磁場のある惑星に、太陽からくる太陽風の危険な粒子が吹き流れ乱れた磁場がオーロラとして見えることをいいますが、観測したオーロラは太陽風が出てから6週間後に天王星で観測されたものです。
天王星は特殊な磁気圏を持っているので、オーロラの発生はとても短い時間しか見ることはできません。
そのため宇宙望遠鏡が観測できたのは、とても珍しいことだったのです。
珍しいオーロラが発生する天王星にもリングが存在します。このリングは木星・海王星と同じくらいの大きさですが、薄くて暗いのが特徴です。
また、天王星の衛星は23個ありとても面白い名前がついていて、シェイクスピアなどの劇作家や詩人にちなんでいることが多くあります。
やはり天王星はとてもロマンあふれる惑星ですね。
・天王星観測には絶対必要な天体望遠鏡
天王星は太陽からだいぶ離れた場所で公転をしているので、肉眼で確認することは条件がそろわない限り難しいのですが、天体望遠鏡でなら見つけることができます。
しかも、公転周期が長く惑星の移動も少ないことから1度見つけてしまえばその後何度でも似たような場所で見ることができるので見つけやすくなります。
はっきりと惑星表面を確認することは難しいのですが、青緑色をした惑星があれば天王星や海王星となりますので幻想的な雰囲気を味わうことができます。
このように、天体望遠鏡があれば遠くの星まで見ることができるので持っていると便利です。
天体望遠鏡の種類は、口径6㎝~20㎝でこの数字が大きくなるほど倍率は上がっていきますが、明るさも暗くなり、ぼんやりと見えるようになってしまうのでそこまで倍率が高くなくてもいいでしょう。
ちなみに、天王星は双眼鏡でも見ることは可能です。観測前にある程度場所を確認してから見てみましょう。
いかがでしたか?
太陽系でも離れた場所にいる天王星なので、見つけることも難しいですが面白い自転の仕方や公転周期などを知ると、とても興味深い惑星です。
天体望遠鏡を購入した際には、ぜひ天王星を観測してみましょう。